日をまたぐトレードをする場合は、「スワップポイント」のことを考慮する必要があります。
また、FXブローカーごとにポイント量やルールが異なりますから気をつけなくてはなりません。
ここではXMのスワップポイントに関する解説や、他ブローカーとの比較をしていきます。
スワップポイントとは?
スワップポイントとは金利差のこと
スワップポイントとは、「通貨ペアの金利差により生じるポイント」のことです。
基本的に日付をまたぐたびに発生します。
また、トレード量によって付与されるスワップポイントは異なります。
FXトレードでは2種類の通貨を扱いますが、その通貨同士の金利差によってスワップポイントが発生します。
スワップポイントが大きくなるのは「金利差が広い通貨ペア」
例えば、「トルコリラ」は高金利通貨として、「日本円」は低金利通貨として知られています。
そのため、「トルコリラ円」は大きなスワップポイントが発生しやすい通貨ペアと言えます。
高金利通貨に対して、ロングであればプラススワップ、ショートであればマイナススワップが、ポジションをクローズするまで(基本的に)毎日発生することになります。
ただ、スワップポイントには「そのブローカーが設定している手数料」が絡んできますから、同じ通貨ペアでも、ブローカーによってスワップポイントに差が出ます。
ですから、スワップポイントで安定して稼ぎたいのであれば、スワップポイントが高いブローカーをチョイスすることが大事です。
※「スワップポイントで稼ぐこと」に重点を置いたトレードスタイルのことを、「スワップポイント狙い」などと言います。
XMのスワップポイントの特徴
XMはあまり「スワップポイント狙い」に向いていません
・マイナススワップの通貨が多い
・他ブローカーに比べてマイナスが大きい
・全く狙えないわけではない
上記のような環境ですから、XMはあまり「スワップポイント狙い」に向いていません。
特に「主要通貨」については、売りも買いも両方マイナススワップである通貨が少なくありません。
ですから、スイングトレードや長期トレードをするのであれば、マイナススワップに気をつけましょう。
「マイナススワップのことを考慮したくない」「マイナススワップが大きい通貨ペアを扱いたい」という場合は、デイトレードやスキャルピングトレードなどの、オーバーナイトしない形式の取引をすることをおすすめします。
ちなみにXMでどうしてもスワップポイント狙いをしたいのであれば、トルコリラや南アフリカランドを扱うことを推奨します。
XMと他ブローカーのスワップポイント比較
それでは、ある時点におけるXMと他ブローカーのスワップポイントを比べてみましょう。
通貨ペア | XM | EXNESS | GEMFOREX | TITANFX | |
USDJPY | ロング | -248 | -52 | 21 | -235 |
ショート | -358 | 127 | 28 | -380 | |
EURJPY | ロング | -520 | -314 | -424 | -402 |
ショート | -190 | -27 | -157 | -106 | |
EURTRY | ロング | -12098 | -7425 | 取り扱いなし | -8021 |
ショート | 4949 | 697 | 取り扱いなし | 5350 | |
EURZAR | ロング | -2903 | -3472 | -3435 | -3111 |
ショート | 941 | 155 | 793 | 1786 |
全通貨ペアを挙げていくとキリがないので、4つの通貨ペアについてまとめました。
日によってスワップポイントは変わりますが、全体的な傾向としてXMのスワップポイントには、やはり「マイナスの通貨ペアが大半で、そのマイナスも他ブローカーに比べて大きい」という傾向にあります。
また、主要通貨ペアでスワップポイント狙いをするのであれば、EXNESSやGEMFOREXのドル円などを扱うことをおすすめします。
そしてXMでスワップポイント狙いを行う場合は、南アフリカランド(ZAR)かトルコリラ(TRY)を選ぶことを推奨します。
XMでスワップポイントが付与されるのはいつ?
サマータイム(3~10月):AM6時
それ以外:AM7時
この時間にスワップポイントが付与されます。
ちなみにいくら頻繁にトレードしていても、この時間に全くポジションを持っていない場合は、スワップポイントは一切つきません。
また、スワップポイントはXMアプリ、MT4(MT5)などですぐにチェックすることが可能です。
XMのスワップポイントで安定して稼ぐには?
・XMのスワップ計算機を利用する
・エントリーポイントを適切に判断する
・スワップポイント3倍デーを活かす
・スワップポイントが発生するタイミングをまたいで短期取引を行う
XMのスワップ計算機を利用する
XMのオフィシャルサイトにて、「スワップ計算機」を無料で使うことができます。
スワップポイントを日本語で算出してくれますから非常にわかりやすいです。
また、「スワップポイント狙いができそうな通貨ペア」を探すためにも役立ちます。
これらの項目を打ち込むだけで、すぐにスワップポイントを計算してくれます。
・口座の基本通貨
・通貨ペア
・口座タイプ
・ロット数
スワップポイントは毎日変わりますから、きちんと確認する必要があります。
エントリーポイントを適切に判断する
スワップポイント狙いをする場合、長期的にポジションを保有し続けるのがセオリーとなります。
ですから、「急変動しやすいポジション」は持つことは避けて、トレンドの押し目や、長期でのレンジ相場などを狙うことをおすすめします。
これなら「通常のトレードによる利益」と「スワップポイントによる利益」の両方が出やすくなります。
ベストなのは、「高金利通貨の長期的な上昇トレンドに乗ること」です。
スワップポイントだけでなく、相場変動による利益も得ることが可能だからです。
もちろんこのような相場はなかなかないのですが、長期的な目線で探してみるのも一つの手です。
スワップポイント3倍デーを活かす
XMは毎週水曜日を「スワップポイント3倍デー」としており、文字通り普段の3倍のスワップポイントが付与されます。
ただし、マイナススワップも3倍になるので気をつけてください。
ちなみにスワップポイント3倍デーには、「土曜日・日曜日のぶんのスワップポイントを、まとめて付与する」という意味合いがあります。
スワップポイントが発生するタイミングをまたいで短期取引を行う
「スワップポイント狙い=長期トレード」と考えているトレーダーが多いと思いますが、
「スワップポイント発生時刻をまたいで、短期トレードする」というやり方でも、スワップポイントで稼ぐことができます。
長期的にポジションを抱えるのは避けたいという人は、こちらの手法を採用してみてはいかがでしょうか。
XMでスワップポイント狙いをするときに気をつけるべきこと
・為替変動も考慮する
・ロット数を高くしすぎない
・高金利通貨はスプレッドが大きい傾向にある
・トルコリラを扱うと最大レバレッジ倍率が100倍に下がる
「プラススワップが付与されたものの、為替変動によってそれ以上のマイナスが発生した」となっては本末転倒です。
ですから、相場変動にも気をつけてください。
特に高金利通貨は値動きが激しいです。
また、含み損がそれなりに発生するリスクを踏まえて、トレード量を少なくしておくことも大事です。
そして「トルコリラ絡みの通貨ペア」を扱う場合、最大レバレッジ倍率が100倍になってしまうので覚えておきましょう(XMの通常の最大レバレッジ倍率は888倍)。
「ドルトルコリラ」や「ユーロトルコリラ」が該当します。
888倍と同じ感覚でトレード量を決めるとリスクが高くなるので注意してください。
結論:XMは「スワップポイント狙いオンリー」には向かない|その理由は?
・両建てを行っても利益を出しにくい
・高金利通貨のスプレッドが大きすぎる
両建てを行っても利益を出しにくい
ロングとショートを同タイミングで同量持つと、どれだけ為替変動してもプラスマイナスゼロで済みます(=リスクがなくなる)。
これを利用して、スワップポイントだけを取得し続けることが可能です。
ただ、XMは「ロングのスワップポイント+ショートのスワップポイント」がマイナスの値になる通貨ペアばかりですから、「両建て戦略」がほぼ成り立ちません。
高金利通貨のスプレッドが大きすぎる
XMの高金利通貨のスプレッドは非常に大きいです。
1ロット分のトレードで発生するスプレッドは以下の通りです。
通貨ペア | スプレッド(pips) | スプレッド(円) |
USDTRY | 220 | 27632 |
USDZAR | 158 | 11734 |
EURTRY | 180 | 22615 |
EURZAR | 241 | 17894 |
ドル円のスプレッドが1.6~2.0pips程度であることを考えると、これらの通貨のスプレッドの極端な広さがお分かりいただけるはずです。
高金利通貨は変動が不安定であり、流動性も低いですから、どうしてもこのようなスプレッドになってしまうのです。
ですから、XMを「スワップポイント狙いオンリー」で利用するのはおすすめしません。
難易度がとても高いですし、そもそも通常の取引に重点を置いたほうが稼ぎやすいと言えます。
XMのスワップポイントまとめ
・そもそもスワップポイント狙いはしにくい
・あえてスワップポイント狙いをするならトルコリラ、南アフリカランドがおすすめ
・長期トレードだけでなく、短期トレードでもスワップポイント狙いはできる
・値動きの傾向をキャッチして、トレード量をコントロールしましょう
・ただし高金利通貨は値動きが激しく、スプレッドも非常に大きい
XMはスワップポイント狙い向きのブローカーではありません。
しかし、スワップポイント関連の条件は厳しいものの、XMが優れたブローカーであることに変わりはありません。
スワップポイント狙いができないわけではありませんが、
せっかくXMでFXを挑戦するのであれば、まずはEAや裁量取引から始めることを推奨します。
ボーナスも豪華ですし、まずは口座開設をしてみてはいかがでしょうか。